NGチューブをBlindで幽門を超えて留置する方法

消化管・肝胆膵
NGチューブを幽門より先に留置することで、胃内の留置に比べて目標エネルギー到達率が上昇したり肺炎の発症率が低下するなどの報告があります。胃残量が多い患者などで「NGチューブを幽門越えれたらな・・」と思ったことがある方も多いかと思います(施設によっては、NGチューブの留置に長けたProfessionalもいるかもしれませんね)。筆者自身も留置が得意でなく、同じ職場に留置に長けた先生がいるので、よくお願いすることがあります。自身でも何かいい方法がないかと調べていたら、かなり古いですが挿入方法の報告があったので紹介します。
(Nutr Clin Pract. Dec 1992;7(6):284-7.のFigureより。筆者加筆)
⓪そもそも、使用するNGチューブは重りのついたチューブを使用(原文ではタングステン荷重付きのチューブと記載されています。下記に参考資料)
①体位は右側臥位で行います
②まずは胃内に先端を到達させます
③先端が胃内にあることを確認し、空気を100mLほど注入し胃を膨らませます
④聴診で音を確認しながら、幽門を超えるようチューブを進めていきます(幽門を超えると、右記録部あたりでair入り音がはっきりときこえるようになります)
報告では上記処置は全て看護師が行っており、この方法で85例/103例の患者で幽門を超えて留置できたとされています。
NGチューブの幽門より遠位への留置は、一般的には透視下や内視鏡観察下で行う
ものかと思いますが、ベッドサイドで行わざるを得ない場合などは試してみる価値はありそうですね。
【参考文献】
【参考資料】
タングステン(重り)付きの栄養チューブ
(※.筆者とJMSとの間に特に関係はございません)

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